~美術館~ パリ オルセー美術館
オルセー美術館は、1986年12月にフランス・パリでオープンしました。
ちなみにこの建物は、もともとは「駅」でした。
そのため入口を入るとなにかふしぎな感じを受けます。
いわゆる美術館の、ともすると重くなりがちな空気がなく、広々とした開放感があるのです。
ガラス天井から自然の光をふんだんに取り入れた展示場は、理想的な美術の鑑賞の場を提供しています。しかも、実はこの外光、コンピュータ制御で管理されているというから、すごい!さりげなくハイテクを駆使しているのです。
この建築、内装については、フランス国内では賛否慮論あるようです。しかし、さすが芸術の都、アートを観る目は確かであり、またそのアートを最もすばらしい環境のなかでみる知識と、それを実現する技術をもっていることにも脱帽です。
このオルセー美術館は、もともと印象派美術館にあった作品をそっくりここに移転したのに加えて、ルーヴル美術館やプティ・パレからも主要な作品が多数移転されました。
どの著名な美術館、博物館についてもいえることですが、ただでさえ駆け足で観光名所を回る旅行ツアーで、こうした展示物をすべてみることは「絶対に!」不可能です。このオルセー美術館をくまなく観るにはどれほど時間がかかるのでしょうか? 立ち止まって「じ~っと」見つめていたい気持を必死で押さえて、とにかく「足を進める」という鑑賞の仕方をしても、丸2日はかかるでしょう。したがって、時間的にも・・・体力的にも・・・そして、精神的にもそれだけの余裕がない人は、まずは、モネ、マネ、ゴッホ、セザンヌといったおなじみの印象派の巨匠たちの絵画から始めてはいかがでしょう?
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ルーヴル美術館のモナ・リザや、ミロのヴィーナス。
オルセー美術館のモネやマネといった印象派の珠玉の数々。
こういった「印象派」の作品というのは、具体的にはどのようなものなのでしょう?
印象派は、マネの「オランビア」・モネの「ルーアン大聖堂」・ルノアール「ムーラン・ド・ラ・ギャレト」・ドガ「浴女」・その他ピサロなどが有名です。
1860年代頃、フランスのサロンに反対して起った派で、対象の瞬間を印象付けようとしたものです。
光と空気で対象を包み込むように描かれています。
また、印象派以外にも古代オリエントやローマを別にしても、ルネサンス以降にいろいろな派閥が登場しています。
有名なルーヴル美術館のミロのヴィーナスは、古代ギリシャ、ヘレニズム時代の作品です。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」はルネサンス期にあたり、14世紀のイタリアではじまり、16世紀まで続いた「古代ギリシャ・ローマの復活と再生の時代様式」と言われるものです。
フランドル絵画、オランダ絵画、バロック、ロココ、新古典主義、ロマン主義、写実主義、点描派や後期印象派など・・・。
いろいろな派閥があり、美術品にあまり詳しく一般的な人は戸惑ってしまうことでしょう。
専門家ではないのですから、詳しく論じられる知識を身につける必要はありません。しかし、知っているのと知らないのとでは観る目が違ってきます。
少し「予習」をして基本的な知識を身につけてから美術館めぐりをすれば、そうでない場合に比べて作品をより堪能できることでしょう。
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