~美術館~ 点描画と後期印象派
モネやマネ、ルノワール、ドガ、といった、印象派の芸術家達。
その流れを受けて、理論的に推進したのが「点描派」です。
●点描派
対象を包む光と空気を描き、その瞬間の「印象」をとらえようとしたのが、「印象派」です。点描画は、その理論をさらに高めました。
対象の色を一度、頭のなかで原色に分解するのです。そしてその細かに分析されたものをカンバスの上に「点」で並べていこうというものです。混じりけのない原色のままで、描き出そうとしたのです。
代表的な作品
・スーラ・・・「ポール・アン・ベッサンの港」(1888)
その他、シニャックも有名。ただし、主唱者スーラが早くに亡くなったことから、急速に衰えました。
それでも、「色の分解」という理念は、その後、後期印象派のゴッホなどにも大きな影響を与えたと言われています。
●後期印象派
印象派の色づかいに満足できない、新たな世代が生み出した芸術思潮です。
点描画の「色の分解」理念の影響を大きく受けたというゴッホは、強い色彩を用いました。またセザンヌは、しっかりとした空間と明確な形を描きだしていると評されます。そしてゴーギャンは、輪郭と単純な色彩、を特徴とします。
このようにそれぞれ独自の道を歩んだ芸術家たちを「後期印象派」と言います。
・ゴッホ・・・「オーヴェルの教会」
・セザンヌ・・・「水浴」
・ゴーギャン・・・「白い馬」
この後の時代は、パリではポンピドゥー・センターの国立近代美術館が担当となるように、「近代芸術」としてまた新たな道を開くことになります。
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ルーヴル美術館のモナ・リザや、ミロのヴィーナス。
オルセー美術館のモネやマネといった印象派の珠玉の数々。
こういった「印象派」の作品というのは、具体的にはどのようなものなのでしょう?
印象派は、マネの「オランビア」・モネの「ルーアン大聖堂」・ルノアール「ムーラン・ド・ラ・ギャレト」・ドガ「浴女」・その他ピサロなどが有名です。
1860年代頃、フランスのサロンに反対して起った派で、対象の瞬間を印象付けようとしたものです。
光と空気で対象を包み込むように描かれています。
また、印象派以外にも古代オリエントやローマを別にしても、ルネサンス以降にいろいろな派閥が登場しています。
有名なルーヴル美術館のミロのヴィーナスは、古代ギリシャ、ヘレニズム時代の作品です。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」はルネサンス期にあたり、14世紀のイタリアではじまり、16世紀まで続いた「古代ギリシャ・ローマの復活と再生の時代様式」と言われるものです。
フランドル絵画、オランダ絵画、バロック、ロココ、新古典主義、ロマン主義、写実主義、点描派や後期印象派など・・・。
いろいろな派閥があり、美術品にあまり詳しく一般的な人は戸惑ってしまうことでしょう。
専門家ではないのですから、詳しく論じられる知識を身につける必要はありません。しかし、知っているのと知らないのとでは観る目が違ってきます。
少し「予習」をして基本的な知識を身につけてから美術館めぐりをすれば、そうでない場合に比べて作品をより堪能できることでしょう。
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