~美術館~ 写実主義と印象派
「新古典主義」「ロマン主義」の二つの芸術思潮は、18世紀から19世紀にかけてヨーロッパに登場しました。
ギリシャ・ローマの古典様式を模範として、理想化された人間像を描いたのが「新古典主義」です。
整った形式のなかで感情を抑えた美しさを表現した作品群です。
一方、ロマン主義は、それとは異なり、形式にとらわれない、個人の自由な創造を重んじました。人間の主観、感情の動きを尊重したものです。
その後、19世紀になると、そのどちらにも属さない、また新たな芸術思潮の誕生を迎えます・・・それが「写実主義」です。
●写実主義
19世紀に理想化を重んじた「新古典主義」と、主義・感情を重んじる「ロマン主義」のどちらでもなく、両者を反面教師のようにして生まれたのが、「写実主義」です。対象のありのままのすがたを写そうとした芸術思潮です。
代表作
・クールベ「画家のアトリエ」「オルナンの埋葬」など。
パリのルーヴル美術館では、ここまでの作品群を所蔵展示します。これ以降、印象派の時代は、オルセー美術館の担当となります。
●印象派
1960年代、フランスのサロンに反対して起った芸術思潮です。対象を包み込む空気と光を描きだし、その瞬間の「印象」をとらえようとしたものです。
日本の浮世絵の影響を受けているとも言われます。マネ、モネ、ルノワール、ドガなどが有名です。
代表的な作品
・モネ・・・「ルーアン大聖堂」(連作・1894)
・マネ・・・「オランピア」(1863)
・ルノワール・・・「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」(1876)
・ドガ・・・「浴女」(1886)
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ルーヴル美術館のモナ・リザや、ミロのヴィーナス。
オルセー美術館のモネやマネといった印象派の珠玉の数々。
こういった「印象派」の作品というのは、具体的にはどのようなものなのでしょう?
印象派は、マネの「オランビア」・モネの「ルーアン大聖堂」・ルノアール「ムーラン・ド・ラ・ギャレト」・ドガ「浴女」・その他ピサロなどが有名です。
1860年代頃、フランスのサロンに反対して起った派で、対象の瞬間を印象付けようとしたものです。
光と空気で対象を包み込むように描かれています。
また、印象派以外にも古代オリエントやローマを別にしても、ルネサンス以降にいろいろな派閥が登場しています。
有名なルーヴル美術館のミロのヴィーナスは、古代ギリシャ、ヘレニズム時代の作品です。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」はルネサンス期にあたり、14世紀のイタリアではじまり、16世紀まで続いた「古代ギリシャ・ローマの復活と再生の時代様式」と言われるものです。
フランドル絵画、オランダ絵画、バロック、ロココ、新古典主義、ロマン主義、写実主義、点描派や後期印象派など・・・。
いろいろな派閥があり、美術品にあまり詳しく一般的な人は戸惑ってしまうことでしょう。
専門家ではないのですから、詳しく論じられる知識を身につける必要はありません。しかし、知っているのと知らないのとでは観る目が違ってきます。
少し「予習」をして基本的な知識を身につけてから美術館めぐりをすれば、そうでない場合に比べて作品をより堪能できることでしょう。
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