~美術館~ 現代美術史
パリのポンピドゥー・センターの4階と5階(フランス語では、3階と4階)には、主に20世紀の芸術を紹介する「国立近代美術館」があります。
古代から19世紀(2月革命まで)の作品を主に展示するルーヴル美術館、2月革命から第1次世界大戦までの主に印象派を中心に展示するオルセー美術館に続いて、その後の現代美術を担当するのが、このポンピドゥー・センターの国立近代美術館です。
現代美術史を理解して臨む、あるいは予備知識や既成観念なしに自分の直感でまずは受け止め、その後その作品の背景を勉強する、など、美術鑑賞にはいろいろなスタイルがあるかもしれません。
現代美術を理解するための幾つかのキーワードとその代表的な作品をチェックしてみましょう。
●キュビズム・・・グリス「ピエロ」(1919)など。
●シュルレアリスム・・・タンギー「日の遅さ」(1937)など。
●フォーヴィズム・・・マルケ「マンギャンのアトリエで制作するマチス」(1905)、ドラン「セーヌ河畔」(1904)、そのほかマチス、ルオー、ブルマンクなど。
●抽象表現主義・・・ボロック「絵画」(1948)、ゴーギー、デクーニン、ホフマン、など。
●表現主義・・・カンディンスキー「塔のある風景」(1908)、ココシュカ、スーティン、マルク、など。
●アンフォルメル・・・スーラージュ「絵画」(1956)、マチュー、ヴォルス、ディビュフェ、など。
●ダダイズム・・・ピカビア、アルプ、デュシャン、シュヴィッタース、など。
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ルーヴル美術館のモナ・リザや、ミロのヴィーナス。
オルセー美術館のモネやマネといった印象派の珠玉の数々。
こういった「印象派」の作品というのは、具体的にはどのようなものなのでしょう?
印象派は、マネの「オランビア」・モネの「ルーアン大聖堂」・ルノアール「ムーラン・ド・ラ・ギャレト」・ドガ「浴女」・その他ピサロなどが有名です。
1860年代頃、フランスのサロンに反対して起った派で、対象の瞬間を印象付けようとしたものです。
光と空気で対象を包み込むように描かれています。
また、印象派以外にも古代オリエントやローマを別にしても、ルネサンス以降にいろいろな派閥が登場しています。
有名なルーヴル美術館のミロのヴィーナスは、古代ギリシャ、ヘレニズム時代の作品です。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」はルネサンス期にあたり、14世紀のイタリアではじまり、16世紀まで続いた「古代ギリシャ・ローマの復活と再生の時代様式」と言われるものです。
フランドル絵画、オランダ絵画、バロック、ロココ、新古典主義、ロマン主義、写実主義、点描派や後期印象派など・・・。
いろいろな派閥があり、美術品にあまり詳しく一般的な人は戸惑ってしまうことでしょう。
専門家ではないのですから、詳しく論じられる知識を身につける必要はありません。しかし、知っているのと知らないのとでは観る目が違ってきます。
少し「予習」をして基本的な知識を身につけてから美術館めぐりをすれば、そうでない場合に比べて作品をより堪能できることでしょう。
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